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−まず円山先生にお聞きしますが私学と公立の違いというのは何でしょうか?
円山 やはり私学というのは経営がかかっていますから野球で有名になりたいという部分はありますよね。それに対して公立はいい成績を残せばもちろん評価はされるけれども、それで名前が売れるといったことはありません。お金のつぎ込み方が違うし、選手の集め方も当然違います。公立だと、これは言っていいのかどうか分からないけれども、僕は岡山出身なので特に思うんですが、京都のシステムは行きたい公立高校があっても学区制によって受験することさえもできない。こういう事によって、当然、私学と公立では選手の集まり方が変わってきますよね。
−率直にどちらの方がやりやすいですか?
円山 勝ち負けだけを言うならば、当然私学ですよ。私学なら3年とは言わないけれども、5年あれば勝つ自信はありますね。
−南條先生は公立でずっと指導されているわけですが、私学のいいなと思うところはどこですか?
南條 私学の全ての学校がそうではありませんが、専用グランドがあることですね。月、水、金しかグランドを使えないという制約もないし、打撃練習をする時でも他のクラブの生徒を怪我させないかなんて心配する必要もないですしね。 それと、やはり選手がこの学校で野球をしたいと選んで来てくれるという事が大きいと思います。
−選手の集まりという話が出ましたので、ぜひ聞いてみたいのですが、強豪チームのレギュラー選手などを見るとシニアやボーイズで硬式を経験している選手が多い。硬式経験者と軟式経験者の間にはそんなに差があるものなのでしょうか?
南條 僕はそんなに差があるとは思わないですね。実際にうちのチームでは約半分が軟式の出身ですし、硬式経験者でもレギュラーになれないケースも多々あります。ただ硬式経験者は高校に入ってきた段階で硬球に慣れているということは言えます。逆に中学のクラブでやってきた子の中にはきちんとした指導を受けたことがなくてルールも知らないというケースもあります。ただその差も1年生の夏休みが終わって秋になる頃には完全に埋まります。結局の所は本人の運動能力というものが大切になってきますね。
円山 僕も南條先生と同じですね。練習の工夫次第で軟式経験しかなくても充分に硬式経験者に勝つことは可能だと思います。ただ私学のチームで硬式経験者の超一流の選手ばかりを集められると、これはもう太刀打ちできない。超一流の選手というのは技術以上に体力があります。この差が大きい。久御山も西城陽もなかなか優勝できないというのはトーナメントの7試合を勝ち抜く体力がないというのが原因だと思います。一発勝負だったら充分に勝ち目はありますよ。
−ということは夏の大会よりも秋の方が公立は勝ちやすいということでしょうか?
南條 野球は投手力が8割を占めます。公立でも何年かに一度は信頼できる投手を育てることはできますが、夏の大会は日程的にも詰まってきますし、1人の投手だとどうしても苦しくなる。西城陽も河端投手(ヤクルト)で甲子園へ行きましたけれど、あのチームには藤野投手という信頼できる2番手がいました。河端投手だけだったら恐らく甲子園には行けていないんじゃないかなと思いますね。
円山 その可能性はあったね。
南條 夏に勝つためには、準々決勝以降でも信頼して投げさせられる投手がエース以外にも必要になってきます。公立でそんな投手を2枚も用意できるかといえば厳しいですね。その点、秋の大会は週に1度の試合ですから、全試合をエースで勝負することができる。だから僕は秋の方が公立は勝つチャンスがあると思いますね。夏は選手層の厚い私学がどうしても有利だと思います。
円山 僕は秋の大会は私学が有利だと思います。と言うのは私学の選手たちは入学して一定期間準備をすれば、もう秋には戦力として使えるんですね。公立の選手は3年の夏になってようやく間に合うというケースが多い。先程も言った技術的、体力的なことを埋めるのに時間がかかりますからね。
南條 力が伸びる時期は選手によってそれぞれ違いますが、2年生の春にグッと力が伸びてレギュラーを取れる選手が3、4人出てきてくれて大事なポジションを占めてくれれば、その年の秋は狙えますね。でも公立ではそんなことは滅多にありません。
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