|

|
|
|
|
2004年1月19日 鳥羽高校 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
仕事が延びてしまい、鳥羽高校に到着した時には、あと少しで4時になろうかという時間になってしまっていた。 国道1号線を北へ進み続けると、九条通でどん突きとなる。右手に東寺さんの五重の塔を見ながら九条通を西進すると、左手に鳥羽高校が見えてくる。 正面入り口まで来て、校門が閉まっている事に気がついた。久御山高校と同様、やはりどの学校も警備には神経を尖らせているようだ。
それはそうと閉まっている門を何とかしなければならない。見たところ守衛がいるようにも見えないし、車を降りて開けなければ仕方がないのだが、さて、勝手に開けてもいいものなのかどうかと考えていると、門が開いてくれた。 門を開けてくれたのは野球部の女子マネージャー2人で、「お待ちしてました」と出迎えてくれる。
鳥羽高校に訪問するのはこれが2度目となる。1度目の訪問は2年前で、教職員に対して救命講習を実施するためだった。 その時に鳥羽高校側の窓口になっていたのが卯瀧先生だった。ちょうど夏の京都大会が始まる直前の頃で、講習の合間に窓から練習を眺めては、時折、大きな声で指示を出していた姿を思い出す。
卯瀧先生が鳥羽から京都すばるに転任したのが昨年の4月。後任には桃山を長く指導してきた小林監督が就任した。 卯瀧先生の後に野球部を任せられるということで、相当なプレッシャーがあったであろうことは想像に難くない。そのプレッシャーの中で、春・準優勝、夏・ベスト8、秋・ベスト4と好成績を残してきた。
チームを率いてもうすぐ1年が経とうとしている。今の小林監督の心境を聞きたいと思っていたが、3年生の卒業論文の指導をしなければいけないということで、今日は練習は見られないとの事。1度グランドに顔を出してくれた小林監督は、 「だらだらとした練習ですが、見てやってください」 と言って、再び校舎内へと戻って行った。
監督のいないグランドで、選手たちは淡々と練習をしている。 ティーバッティングをしている選手が多い。ほとんどの選手がネットに向けてティーを打ち込んでいくが、グランドに向けて打ったティーの打球をノック代わりに捕球しているグループもある。 チーム全体で練習を進めていくといった感じではなく、それぞれが自分たちで考えた練習をこなしていく。一見、淡々とし過ぎているという印象も受けるが、その理由はグランドの狭さにある。
京都市内のほぼ真ん中に位置する同校のグランドは狭い。その狭いグランドを、サッカー部や陸上部などと分け合って使う。 エース・藤原投手がキャッチボールをするすぐ傍を、陸上部の選手が走り抜けていく。キャッチボールさえ、周囲を気にしなければ出来ないグランドの狭さでは、マシン打撃はもちろん、ノックさえも出来ない。 他の公立高校と同様に、全面的にグランドを使える日というのは、週のうちでも数えられる程しかないのだろう。
練習にお邪魔をする交渉をしている時に、 「その日はグランドが使えないから大した練習は出来ませんよ」 と言われる事がある。 しかし僕としては、そういう練習を見てみたいという気持ちがある。限られたスペース、限られた条件の中で、どのような工夫をして練習をしているのか。その工夫の仕方でチームのカラーというのは決まってくるのだろうし、強さも決まってくると思うからだ。 淡々と行われているティーを見ていると、この練習が強打・鳥羽の源になっているのだと思った。
以前、新聞で久御山・円山監督の次のようなコメントを読んだ。 「憧れの西京極で試合が出来ることを選手たちは喜んでいます」 また、球場で選手たちのこんな声を聞いた事もある。 「あのスコアボードに俺の名前が載るんやな。格好いいな・・・」 京都では秋、春の一次戦は各学校のグランドで行われる。二次戦に勝ち進まない事には球場で試合をすることは出来ない。一次戦で負けてしまったチームは、夏の大会になって、はじめて球場で試合をすることが出来るのだ。
スタンドに囲まれた大きな球場で、他のクラブの事を気にする必要もなく、思い切り野球をする事が出来る。その喜びが試合中に見せるパワーの源となる。鳥羽の練習を見て、そんな事を思った。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|